水桜会講師の現役東大生、崔さんのインタビュー記事です。
本記事は、中学受験ブロガーのしろくまによる投稿となります。

講師自己紹介

名前:崔
学部:東京大学工学部
学年:大学3年生
出身高校:豊島岡女子学園 高等学校
出身中学:豊島岡女子学園 中学校
通っていた塾:日能研

中学受験について

しろくまさん
中学受験を決めた理由は?

崔先生
母親が教育熱心だったため、自然と中学受験をする流れになっていた。

しろくまさん
中学受験を決めたのは誰?

崔先生
母親主体でした。

しろくまさん
中学受験準備を始めたのはいつ?

崔先生
小学4年生からです。

しろくまさん
塾に通う前は、どんな勉強をしていた?

崔先生
算数は小さい時から、パズルやひらめきが必要な本を与えられて好きで解いていた。また、本も大好きで多い時は年間300冊くらい読んでいた。

しろくまさん
勉強以外の習い事は何をいつまでやってた?

崔先生
小学4年生までピアノ、小学5年生まで英会話を続けていましたが、塾が忙しくなったので辞めました。英会話は、中学1年生から再開しました。

しろくまさん
勉強以外で中学受験に役に立ったと思う経験は?

崔先生
読書が好きで本をたくさん読んでいたので、語彙力が身についた。そのため、国語は意識しなくても物語や説明文を苦労せずに読むことができた。
本が好きな子は、いっぱい読むのがおすすめです。

しろくまさん
塾に通う前から成績は良かった?

崔先生
小学校の成績は塾に通う前から、100点が多かった。

しろくまさん
勉強は自分からしてた?

崔先生
特に算数の問題は解けるのが面白いという感覚があったので、楽しめました。理科も同じように計算が入っていたので、得意でした。ただし、社会が本当に苦手で苦労しました。
母親から社会の単語シートをもらって、それを覚えて母親と一緒にチェックをして知識を定着させました。

しろくまさん
親のサポートはどれくらいあった?

崔先生
母親は小学校の6年間は、ずっとサポートしてくれた。生活面では塾の送り迎えや、お弁当作りなど。勉強面でわからないところがあると、解説を見ながら教えてくれました。
小学校6年間は、母親は専業主婦をしていました。

しろくまさん
親のサポートで嬉しかったことは?

崔先生
試験でいい点をとった時に、一緒になって喜んでくれたことが嬉しかった。
勉強してて成績が落ちた時は厳しいことを言われなかったが、少し怠けていて成績が落ちた時は厳しいことを言われることもあった。
常に一緒にいてくれたので、受験生活の中で孤独感はなかった。

しろくまさん
親のサポート(言動)で嫌だったことは?

崔先生
中学受験に限った話ではないですが、ゲームに対して厳しい家庭だったので、ゲーム機を買ってもらえませんでした。
スマホは小5からもっていたが、友達とのLINEやゲームは中学生になるまで制限されていた。
ただ、中学生になってからは一時期やりすぎてしまい、時間制限がつけられてしまった。

しろくまさん
志望校を決めたのはいつ?

崔先生
もともとは桜蔭が第1志望だった。中学受験の時、塾の成績がかなり良かったので小4、小5くらいには自然な流れで桜蔭に決めていました。

しろくまさん
志望校の決め手は何?

崔先生
当時は、桜蔭の合格が間違いないという成績だったので、他の学校はもともと意識していませんでした。最終決断は合格してから決めましたが、他の合格校は共学校だったので、女子校が面白そうだと思って豊島岡に決めました。

しろくまさん
中学受験をして良かったことは?

崔先生
中学受験をして良かったことは大きく3つあります。
1.机に向かって集中することができるようになった。
2.論理的に解けるようになった。頭を使えるようになった。
3.精神論かもしれないが、1つの目標に向かって最後までやり抜いたこと。

しろくまさん
中学受験をして良くなかったことは?

崔先生
今は気にしていないが、当時は友達と遊ぶ時間があまりなかったことが悲しかった。他の友達が家族ぐるみでTDLに行ったり、放課後になるとみんなが児童館で遊んでいたりするのが羨ましかった。
ただ、家族旅行は小5くらいまでは行くことができました。

しろくまさん
中学受験で頑張ったエピソードを教えて。

崔先生
コンスタントに毎週の復習テストで、ずっと校舎の中で1位を取れるように頑張っていました。

大学受験について

しろくまさん
いつから大学受験を意識して勉強しましたか?

崔先生
数学は高1から、他の科目は高2の最後になってから、大学受験を意識した勉強に切り替えました。
高1の時に塾に入ると、先生に恵まれたこともあって数学が楽しくてのめり込んでいきました。
学校では、高2の半ばくらいから全科目頑張る雰囲気がありました。
中学に入った時点で鉄緑会などの塾に入っている子は一定数いるが、高1、高2とそれぞれの段階で入っていく子が増えていきました。

しろくまさん
東大に行って良かったと思うことは?

崔先生
とても周りにいる人が面白いです。例えば、オセロのAIのコンペで世界3位になる人や、すでに独自のアルゴリズムで書籍をだしている人もいたり、色んな分野で知識や興味の幅がある人がたくさんいて非常に刺激的です。
中学高校までの段階だと、親の財力や住んでいる地域が偏っていて価値観が似たような人が多かった。
ただ、東大は地方からの子や留学生など色んなバックグラウンドがある人がいて、一気にコミュニティが広がりました。

将来について

しろくまさん
どんな職業・仕事をしたいと考えていますか?

崔先生
まだ具体的な仕事は決まっていませんが、目標としては「人と関わる仕事」や「誰かにとって助けになったり、嬉しいと思ってもらえる仕事」につきたいと考えています。
その目標を叶えるために、いま勉強している分野を活かしたいです。

中学受験生へのアドバイス

しろくまさん
いま成績が落ち込んでいる中学受験生にアドバイスするとしたら?

崔先生
成績が落ち込んでいる理由を分析するところから始めましょう。それぞれの理由によって、とるべき対策も変わってきます。
例1)勉強時間が確保できているのに成績が落ちている子
この場合は、勉強しているけど勉強の質が良くないので、塾やテストの復習をしていないと考えられます。そのため、一緒にノートを見たり、模試の結果を見たりして理解していない箇所を分析します。

例2)勉強が嫌いで、勉強をしないため成績が落ちている子
この場合は、そもそもいま何で勉強してるのか?将来、どうなりたいのか?といった、根本的なところを会話していきます。

しろくまさん
間違いの分析・解き直しについて

崔先生
保護者からみて、お子さんが以下の項目にあてはまるかどうか見てみて下さい。
①間違えた問題について、なぜ間違えたか言えるでしょうか?
例)××で計算ミスした/××算は解き方を知らない
②間違えた問題に対して、解答を見ずにできるようになるまで解き直しをしていますか?

③問題文を読んだ時に、図(面積図/線分図など)や表に整理せずに、頭の中だけで考えていませんか?
例)ノートを見たら式1個と答えだけ書いてあってどう考えたかわからない。

これら①②③に当てはまる場合は、以下の対策をしましょう。
①②に当てはまる場合:間違い直しノートを作ります。間違い直しノートには「間違えた問題の番号」「なぜ間違えたか」を書き、解き直しをします。

③に当てはまる場合:図や表が書けないのは、”書き方”を知らないからです。塾や家庭教師の先生に”図表の書き方”を教えてもらいましょう。
(”図表の書き方”は、問題の解き方と同義ではなく、線の引き方や四角の大きさなどです)

これらの対策の具体的なやり方について【授業があった日】と【授業がなかった日】にわけて説明します。できれば、毎日夜に30分〜1時間ほどとってやりましょう!

【授業があった日】
教科書やノートを一緒に見ながら何を習ったか説明してもらいましょう
説明があやふやな所があれ「なんでそうなるの?」と問いかけしましょう
お子さんが分からなさそうだったら、一緒に調べましょう
調べてもわからなければ、塾の先生に聞けるよう付箋を貼るなどしてあげましょう

【授業がなかった日】
問題集とノートを一緒に見ながら、お子さんに何をやったか説明してもらいましょう
保護者の手元に解答を用意し、お子さんのノートと解答を見比べます
解答に図があるのにお子さんのノートにはない場合は、その図を書く練習を一緒にしましょう
間違えた問題が出てきたら、その都度間違い直しノートを見ながらでもいいので「なぜ間違えたか?」「どう解けば答えがでるのか?」説明してもらいましょう

しろくまさん
ごほうびについて

崔先生
お子さんの勉強のモチベーションを上げるために「コレクションができたり」「ポイントを貯めたら交換できる」という、ゲーム性のあるごほうびもおすすめです。

私の通っていた日能研の校舎では、毎週末のテストの総合1位~3位と、各科目1位に景品としてノートが渡されていました。(罫線があまり好きではなかったので、わたしはあまり使っていませんでしたが笑)
ノートの表紙には「○○テスト 総合1位 名前」という風に書かれていて誇らしかったです。またテストごとに景品のノートが配られるのでコレクションとして揃えるのが楽しみでした。

また、(当時の)日能研では漢字の小テストなどでいい点をとったりするともらえるポイントがありました。
○○ポイント貯めると、折りたたみ傘や置時計などと交換できるシステムだったので、欲しいもののために頑張って貯めた記憶もあります。